食品と栄養の事典
*

DHAの効果と効能【多く含む食べ物・サプリ】

DHAとは

DHA(ドコサヘキサエン酸)は青魚(サバ、イワシ、アジなど)に多く含まれる成分です。DHAは脂質の中でも常温で固まりにくい「不飽和脂肪酸」の一つで、その中でもオメガ3脂肪酸に分類されます。

脳や網膜、心臓や胎盤、精子などに多く含まれていますが、ほとんど体内で生成することができないので食事など対外から摂る必要があります。

体内においても液体で存在できるため中性脂肪やコレステロール値を制御する作用、血栓の予防、抗ストレス作用などがあります。他にも脳の働きを活発にしたり、記憶力などを高めるといわれています。

特に80年代に脳や網膜などの神経系に多く含まれている栄養素であることが注目され、「DHAを食べると頭がよくなる」というキャッチフレーズで認知活動が活発になり一般的な消費者にも広く伝わるようになりました。

DHAの作用

DHAの作用として有名なのは、やはり 記憶力や学習能力を高める 働きです。 また、視力の向上の効果や、いわゆる「キレル」子などに対し、攻撃性の抑制の働きなどもあると言われている為、子供には特に積極的に魚料理を食べさせたほうが良いでしょう。

他にも、コレステロール値や中性脂肪を少なくする効果や、動脈硬化、高血圧に対する予防によい影響があるといわれています。

DHAで期待できる健康効果

記憶力、判断力を高める
免疫力を高める
認知症を改善する
視力を回復する
アレルギー症状を抑える
精神を安定させる
血中コレステロールを下げる

DHAを多く含む食べ物

DHAを多く含む食べ物としてトップはアンコウの肝ですが、普段からアンコウの肝をよく食べるという人はあまりいないのではないでしょうか。普段の食卓に上りそうな現実的なところとしては、サンマ、まぐろ、サバ、アジなどがDHAを豊富に含む食品といえそうです。

食品 含有量(mg)
アンコウ(肝) 3,650
クロまぐろ(生) 3,200
サンマ(生) 2,800
みなみまぐろ(生) 2,700
シメサバ 2,600
ブリ(焼) 1,900
サバ(生) 1,780
ウナギ(蒲焼) 1,490
アジ(焼) 1,170
サケ(生) 820

DHAの摂取方法は

DHAの一日の適正な摂取量は特に定められていませんが「日本人の食事摂取基準2010年版」では一日に1g以上摂取することが望ましいとされています。 サプリメントなどの栄養補助食品として摂取するばあには製品の注意書きに従って摂取してください。

参考:日本人の食事摂取基準2010年版 主要栄養素:PDF

DHAは青魚(サバ、イワシ、アジなど)に多く含まれていますが、マグロなどのその他の魚にも含まれています。 揚げ物や網焼きですと、DHAが脂肪と流れてしまうため、刺身や煮魚などから摂る方が効率よく吸収できます。

また、DHAのようなn-3系多価不飽和脂肪酸は酸化されやすいので抗酸化作用があるビタミンA、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンEを含む食品(主に野菜)と一緒に調理をするのが良いでしょう。

ちなみに、DHAの効果を期待するには一日に1~2g程度といわれていますが、平均的な日本人の栄養摂取量ではこの半分程度しか摂っていないようです。 積極的に青魚を摂るか、サプリメントなどで不足分を補いたい成分です。

DHAのサプリメント

DHAは魚などの比較的身近な食品に多く含まれているので摂取するのが難しいということはないでしょう。しかし、毎日DHAを豊富に含む魚を食べるのは飽きてしまいますし、一人暮らしや外食が多い人などは、かなり意識をしないとDHAを十分に摂取することは難しいのではないでしょうか。

DHAを食品から摂取する以外にもサプリメントなどの健康食品を上手に使って摂取することも可能です。DHAやEPAは酸化しやすいため、調理法や素材の状態によっては効率よく摂取できない場合もあるので、酸化防止を考慮した質の良いサプリメントを摂ることでDHAの効果を十分に得ることが可能です。

DHAとEPAはどう違う?

DHAと共に配合されていることが多いのがEPAです。サプリメントとしても、DHA・EPAとして販売されているものがほとんどです。

しかし、DHAとEPAは役割が違います。DHAは主に脳や網膜に関わる成分で、記憶力や集中力に関係するのに対し、EPAは血液をサラサラにして血栓をできにくくするため動脈硬化や心筋梗塞を予防する作用があります。

もし、あなたが記憶力、集中力を高めたいと考えているならDHAの配合量が多いサプリや食品を、血液の流れをよくしたいと考えているならEPAの配合量が多いものを選んだ方がいいでしょう。

食品からDHA・EPAをとりたいという場合には、EPAを豊富に含む魚を中止にするといいでしょう。それは、EPAが摂れる魚は限られていますが、魚油にはほとんどDHAが含まれているのでEPAを気にして食べていれば特に意識せずともDHAが同時に摂れてしまうためです。

DHAをサプリで摂る場合の注意点

DHAは食品からも摂ることができますが、手軽に必要量を摂取したいという場合にはサプリメントも有効です。では、サプリメントでDHAを摂る場合の注意点はどのようなことでしょうか。

DHAやEPAといったn-3系脂肪酸の1日の推奨量は18~29までの成人男性で2g、15~17歳では2.3g、50~69歳では2.4gと年齢によって必要な量が変わってきます。しかし、n-3系脂肪酸は摂ればとるほどいいわけではなく、ヨーロッパの食品安全機関では5g、アメリカの機関では3g摂っても特に問題ないとしています。

そこから計算すると、おおよそDHA・EPAを合わせて1日5gを超えるようだと摂りすぎになってきます。青魚を食べる場合には魚の大きさにもよりますが、さんま1匹でDHA・EPAが合計で約1.5gほどです。焼いたり煮たりすると15~20%程度は流れ出ると言われることから、1日にサンマ1匹食べれば必要な量は摂れるということです。

さて、サプリメントの含有量ですが多くのサプリがDHA・EPA合わせて100mg~1000mgと結構幅があります。普段の食事からどの程度のDHA・EPAを摂っているのかを考えてサプリメントの配合量を調整した方がいいでしょう。

血液サラサラなどのためにDHA・EPAを摂る場合には、500mg~800mg程度配合されているものが適切でしょう。ただし、サプリメントに他に配合されている成分が血液サラサラやDHAの効果を補える場合にはDHA・EPAの配合量にこだわる必要はありません。