食品と栄養の事典
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大豆イソフラボンの効果と効能【多く含む食べ物・サプリ】

大豆イソフラボンとは

大豆イソフラボン(isoflavone)とは、大豆の胚芽に特に多く含まれるポリフェノールの一種です。

胚芽に特に多く含まれるといっても、その含有量は大豆一粒につき0.2~0.3%しかない貴重な成分です。

大豆イソフラボンには女性ホルモンのエストロゲンと似た作用があると最近の研究でわかったので、更年期障害の緩和,骨粗鬆症の予防、美肌効果が期待できるとして注目を集めています。

また、大豆イソフラボンには「骨の健康が気になる方に適する食品」であるとして特定保健用食品(トクホ)に認定されています。トクホとは、科学的に根拠があるため、その効果などの表示を認められているものなので、ある程度の効果が認められています。

イソフラボンの種類

イソフラボンには、分子の大きい 「グリコシド型イソフラボン」と分子が小さい「アグリコン型イソフラボン」の2種類があります。当然分子の小さい方が体内への吸収力がよいのですが、分子の大きいグリコシド型はそのままでは吸収されず腸内細菌によって、糖が分解されることで「アグリコン型」になって初めて体内へ吸収されます。

「グリコシド型イソフラボン」が体内へ吸収されるのは摂取量の20%程度でその他の80%は吸収されずに体外へ排出されてしまいます。「アグリコン型イソフラボン」は、糖が分解されているため腸内細菌に関わらず体内へと吸収されます。そのため、健康食品やサプリメントでイソフラボンを摂取する場合、「アグリコン型」のイソフラボンが配合されているかをチェックする必要があります。

イソフラボンの効果や効能

エストロゲンとは、排卵や月経、妊娠にかかわるホルモンで閉経後には分泌量が大幅に減少してしまいます。エストロゲンの主な働きはカルシウムが溶け出すのを防いだり、血管を丈夫にしたり、コレステロールを減少させる働きをします。

イソフラボンは、そのエストロゲンに類似の構造を持つためエストロゲンの作用に近い働きをします。すなわち、更年期時の不快症、骨粗鬆症などの生活習慣病を予防する働きが期待できるのです。

イソフラボンの副作用や注意点

大豆イソフラボンは味噌汁や納豆などの一般的な食べ物に含まれている成分なので、特に副作用などはありません。

以前に厚労省で、この成分に関する安全性評価を行いましたが、これは成分自体に対する評価ではなく、「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価」です。 過剰な摂取や成分を強化した食材などを対象としています。

厚労省:大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&Aについて
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/h0202-1.html

イソフラボンの過剰摂取に関する注意

大豆イソフラボンは、摂りすぎるとホルモンバランスを崩す恐れがあり、 月経周期の遅れや子宮内膜増殖症などのリスクが高まると報告されています。食品安全委員会がまとめた資料では、1日当たりの摂取目安量は70mg~75mgとし、これに加えてサプリメントでとる場合には一日上乗せ摂取量として1日30mgまでを推奨しています。

1日の摂取目安の例として、納豆1パックは約50gです。以下の表から納豆1パックで約36mgなので納豆だと1日3パック食べるとイソフラボンを摂りすぎになってしまいます。さらに日本人だと醤油や味噌などの大豆製品を摂る機会も多いので注意が必要です。

大豆イソフラボンを多く含む食べ物

大豆イソフラボンは大豆製品に多く含まてています。以下の表は食べ物に含まれるイソフラボンの大まかな目安ですが、大豆の種類や製造方法によって含有量は違ってきますので注意してください。

100g中の平均含有量(mg)

食品 含有量(mg)
きな粉  266.2
大豆  140.4
納豆  73.5
味噌  49.7
油揚げ類  39.2
豆乳  24.8
豆腐  20.3
おから  10.5
醤油  0.9

大豆イソフラボンのサプリメント

食べ物からイソフラボンを摂取する場合には、あまり気にしすぎなくとも大丈夫ですが、大豆製品があまり好きではない、海外在住で大豆製品が手に入らないなどの理由があればサプリメントで補うなどの方法も可能です。

その際には、イソフラボンの種類でも説明したように「アグリコン型イソフラボン」を配合しているサプリメントを選ぶことで効率的にイソフラボンを吸収することができます。