食品と栄養の事典
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黒酢の効果や効能、副作用

黒酢とは

黒酢は酢の一種で、原料には米や大麦が主に使用され1年以上かけて発酵・熟成させたのち 麹菌や乳酸菌の作用によって黒色(飴色)になったものです。

黒酢が黒くなるのは熟成期間中にアミノ酸が多く含まれるようになるためで、豊富に含まれたアミノ酸が加工や貯蔵の際に褐変反応を起こすことで黒色に変化します。このように黒酢にはアミノ酸が多い上に各種ビタミン、ミネラル等の有効成分が多く含まれています。

アミノ酸は人間の体内では合成されず、食物から摂取しなければならないものが8種類あります。これらは一つでも欠けると重大な栄養障害を起こすことから、必須アミノ酸と呼ばれています。黒酢にはこの必須アミノ酸8種類が全て含まれ健康への効果が高く、さらに一般的な酢よりも抗酸化作用が強いため近年その働きに注目が集まっています。

黒酢と米酢の違い

黒酢と比較されるのは、一般的になじみが深い料理などに使う米酢です。これらは同じ酢で色が違うだけのような気もしますが、実は原料や製法の違いがあり、含まれている有効成分も異なります。

農林水産省の「醸造酢の日本農林規格」では、米黒酢は以下のように定められています。

 
穀物酢のうち、原材料として米(玄米のぬか層の全部を取り除いて精白したものを除く。以下この項において同じ。)又はこれに小麦若しくは大麦を加えたもののみを使用したもので、米の使用量が穀物酢1Lにつき180g以上であつて、かつ、発酵及び熟成によつて褐色又は黒褐色に着色したものをいう。

引用:農林水産省 醸造酢の日本農林規格

 
このとおり、黒酢と一般的な米酢の違いは原料が玄米および小麦、大麦である他に製造方法も異なります。米酢は胚芽やぬかを取り除いた白米を金属容器の木樽やホーロータンクで1~4か月程度の短い期間で熟成させます。

一方の黒酢は、原料の玄米や麦をカメ壺の中で6ヵ月~数年という、じっくりと長い時間をかけて発酵・熟成を行います。発酵の方法は地熱や気温を利用した自然の作用で、これも米酢の人的な発酵方法とは異なります。

黒酢の効果や効能

黒酢には、その豊富な栄養成分から以下のような効果や効能があるとされています。

血液をサラサラにする効果
黒酢は血液の粘性を下げることで血液をサラサラにします。この血液をサラサラにする働きによって、体内の血液の循環がスムーズになるため、血液の循環が悪いために発症する様々な病気、高血圧、動脈硬化、糖尿病、高脂血症、血栓症などの生活習慣病の予防と改善を行います。

血中コレステロールを正常化する
黒酢は、善玉コレステロール値を下げることなく悪玉コレステロールだけを減少させ体内のコレステロール値を正常化する作用があります。血液中の脂質の割合が正常化するため、血行がよくなり肥満や便秘、生活習慣病の予防にになります。

抗酸化作用
黒酢を黒褐色にしている色素「メラノイジン」は、活性酸素を除去する抗酸化作用があることがわかっています。メラノイジンは黒酢を熟成することによって量が増えるので十分に熟成している黒酢は特に抗酸化力が期待できます。

カルシウム吸収促進作用
黒酢に含まれる酢酸には、他の食材に含まれるカルシウムを引き出す働きと同時に体内でのカルシウムの吸収を助ける作用があります。黒酢とカルシウムを摂取することで、カルシウムが酢酸カルシウムに変化するためカルシウムだけを摂取した場合よりも50%も吸収率が上がります。

大腸ガンの発生を抑制
タマノイ酢株式会社と京都大学と金沢医科大学の教授グループによって行われた研究では、「黒酢のヒトがん細胞に対する増殖抑制効果」と「黒酢の動物に対する大腸がん予防効果」日本癌学会総会で黒酢のガンの増殖を抑える作用があるとの研究結果を発表しました。

http://www.tamanoi.co.jp/company/challenge/research.html

疲労回復
黒酢には、グリコーゲン不足やクエン酸不足による疲労を回復することに役立つクエン酸やアミノ酸が豊富に含まれているため、疲労をすばやく回復することが可能です。

黒酢の効果的な摂取法

バナナ黒酢
ダイエットだけでなく便秘や美肌の効能もあります。

黒酢の牛乳割り
牛乳で10倍~20倍程度に割り、毎日2~3杯飲みましょう。 血行促進効果と牛乳のタンパク質が育毛に効果があります。肉や魚介類の煮込み料理には大さじ1~2杯の黒酢を加えましょう。

特に魚介類では、カルシウム吸収がよくなります。 お酢は酸度が高いため、そのまま飲むと胃を痛めることがあるので、必ず10倍程度に薄めてお飲み下さい。

黒酢のサプリメント

黒酢を配合したサプリメントは、にんにくと同時に配合されているものが多くあります。その理由は「にんにく」には黒酢に少ないタンパク質、炭水化物、ビタミンB群などの栄養素を補完することでサプリメントの健康効果を高める工夫をしているためです。

黒酢やにんにくなど、通常の食品なのでサプリメントで摂る必要はあるの?と思うかもしれませんが、黒酢やにんにくは健康にいいとはいえ、人によっては臭いや味が苦手な人もいます。

サプリメントの場合、臭いや味、そしてにんにく特有の次の日にも残る口臭の心配がありません。また、意外に気になるのが食品で摂取した際のカロリーです。

にんにくや黒酢を効果が期待できる量を摂ると多くの量になってしまいカロリーオーバーで脂肪がたまり、生活習慣病などの恐れがでてきます。そのため、気軽でカロリーも気にならないサプリメントが人気になっているのです。