食品と栄養の事典
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ナイアシンの効果と効能【多く含む食べ物・サプリ】

ナイアシンとは

ナイアシンは、水に溶ける水溶性のビタミンでビタミンB3とも呼ばれるビタミンB群の一つです。 脂質、炭水化物などをエネルギーに代謝するときには必須で、皮膚や骨、髪の毛となるたんぱく質を作る時にも必要となる重要な栄養素です。

ナイアシンは動物性食品から植物性食品まで多くの食べ物に含まれる上に体内でも合成されます。そのため、日本では通常の食生活をしていれば不足することはほとんどありません。

ナイアシンが欠乏すると”ペラグラ”という皮膚病になり、舌の炎症や食欲不振になります。アルコールや二日酔いの元であるアセトアルデヒドを分解するのに必要なのでお酒を飲む場合には積極的に摂取したい栄養素です。

ナイアシンの効果や効能

ナイアシンは血行をよくし、皮膚を健康に保ちます。具体的な効果としては以下のようなものがあります。

・ 二日酔いを防ぐ
・ 皮膚を健康に保つ
・ 血流改善による冷え性の緩和
・ 血中コレステロールや中性脂肪を低下させる
・ 喘鳴の症状を改善する
・ 統合失調症の緩和

特にお酒を飲むときにおつまみを食べない方は、ナイアシンが不足して悪酔いをしてしまうこともありますから気をつけてください。 少量でも、お酒を飲むときにはおつまみを食べたほうがナイアシンを摂取できるので悪酔い、二日酔いを防ぐことができます。

ナイアシンの副作用や注意事項

ナイアシンは過剰に摂りすぎると神経過敏、頭痛、腸けいれん、下痢などの副作用があると言われています。サプリメントなどで摂りすぎなければ普通の食事で摂りすぎるということはないでしょう。 また、ナイアシンを大量に摂取すると糖質の処理を妨げるので糖尿病の方は特に気をつけてください。

ナイアシンを多く含む食べ物

ナイアシンを多く含む食べ物としては、たらこ、いわし、かつお、トリ肉、牛レバー、豚レバーまいたけ、えのき、えりんぎ、豆類などです。野菜などにはほとんど含まれていません。ナイアシンは以下の表のように魚、肉、キノコ類など多くの種類の食材に含まれていますが、たんぱく質を摂取していれば体内でも合成されます。

ただし、ビタミンB群が不足するとナイアシンの合成も低下してしまうので注意が必要です。

食品 含有量(mg)
たらこ 49.5
かつお節 45.0
からしめんたいこ 19.9
かつお 19.0
落花生 17.0
バターピーナツ 17.0
豚レバー 14.0
牛レバー 13.5
味付けのり 12.2
ビーフジャーキー 11.8
焼き海苔 11.7
鶏ささみ 11.0
生ハム 9.9
ほんしめじ(ゆで) 9.0
エリンギ 8.1
鶏むね肉 7.9
豚ロース 7.3
なめこ(ゆで) 4.7

ナイアシンの推奨摂取量

厚生労働省の資料によると、成人男性(18~49歳)のナイアシンの推奨摂取量は15mg、成人女性(18~49歳)で12mgとなっています。妊婦や授乳中の場合はもう少し推奨量が高くなります。

厚生労働省 2015年 日本人の食事摂取基準

ナイアシンは食事から摂取する他、体内でもつくられるため大量にアルコールを飲んだり、度を超えた偏食をしないかぎり不足するということはほとんどありません。体内で作られるナイアシンは、トリプトファンというアミノ酸から作られます。

ナイアシンの副作用と注意点

ナイアシンの摂取上限量は1日に30mgまで、1日に50mgを越える量を摂取した場合には下痢、頭痛、顔面潮紅、吐き気、および皮膚の乾燥をともなうことが報告されています。

1日に50mgという量はナイアシンが多く含まれている豚レバー串を1串30gで計算するとナイアシンは4.6mg。1日にナイアシン30mgというのは豚レバー串が6~7本程度と計算できます。一度に豚レバーを6~7串食べる人もあまりいないと思いますが、ナイアシンは様々な食べ物に含まれている上に1日の量なのでナイアシンを多く含む食べ物には注意した方がいいかもしれません。

ナイアシンのサプリメント

ナイアシンは水溶性のビタミンなので大量に摂取しても、尿や汗などで体外へ排出されてしまいます。そのため過剰摂取の心配はありませんが、体内に蓄積できないので成分をこまめに摂取しなければ効果が得られません。

サプリメントで摂る場合は、毎食後など1日数回に分けて摂取する必要があります。

また、ナイアシンは8種類あるビタミンB群なので、ビタミンB1やビタミンB2、葉酸といった他のビタミンB群と相互に協力しながら働きます。そのため、ナイアシンを単体で摂取するよりも8種類すべてのビタミンB群を摂取した方が効果を得やすいでしょう。